ジュニアテニスを考える

ジュニアテニスプレイヤーを応援する 素人目線で思ったことをつづります

♯70 選手の欲求

 マズローの5段階の欲求のお話はご存知の方も多いでしょう。下位の欲求が満たされると上位の欲求へと進み、人は成長し続けると言うアレです。

 

 

 1.生理的欲求 → 2.安全欲求 →3.社会的欲求 →4.承認欲求 →5.自己実現欲求

 

 

    テニスをやっているジュニア選手たちは4を追い求めて頑張っていることでしょう。またテニスをしているだけで楽しいという最初の気持ちも併せて持っていると思います。 またテニスを通じて5の欲求を追い求めているのが世界のトップ選手なのかなと感じています。十分に4を満たし、そして生涯楽に過ごすことができる富を得てなお、どん欲にテニス選手として勝ちを目指し続ける姿勢は凡人にとってはなぜあそこまで頑張るのか?と思わせるところもあります。 5のためでしょう。

 

 皆様のお子様ジュニアたちはどうですか? 3の社会的欲求によりテニスクラブに所属することで欲求を満たしているところもあるかもしれませんし、4の前にボールを打つということ自体が楽しくテニスに取り組んでいる選手もいるかもしれません。しかし選手として取り組むのであれば、4の承認欲求が一番前に来るのではないかと思います。「勝って強い選手だと認められたい。」 「テニスのうまい子だと思われたい。」「全国大会に出場して全国選手としてテニスをやりたい」などたくさんのことが想像できます。これは非常に健全なジュニアテニス選手だと思います。

 

 しかしながらこれだけではつまずくときがあります。強くなった後のことですが、今まで上を目指して価値を目指すだけだったのが、「ここは絶対負けられない。」 「負けたらランキングが下がってしまうし全国大会に出ることができない。」 「年下の選手に負けたら毎日何を頑張ってきたのかわからない」 など マイナス方向に欲求が働くことがあるということです。欲求が満たされないとそれはすなわちストレスを抱えるということにつながります。 好きでやっているテニスにまっすぐ力を入れることができないジュニアたちはきっとそのようなストレスを抱えていることと思います。

 

 しかし最初に書いたように、欲求を満たそうとしている限り人は成長を続けていきます。欲求を失った人は成長できないということでもあります。ということは欲しがる人欲求が尽きない人、要は欲張りな人は成長を続けることができるということになります。自分の欲求を抑えて自分はこのくらいでいい、などと少しでも考えてしまっている子は伸びません。ちくしょう、いつか必ず勝ってやると上に向かう欲求が強い人は伸びます。人間性と言ってしまえばそれまでですが、負けをなかなか簡単に受け入れることができない人は伸びる可能性が高いと感じます。

 

 トップジュニアたちはたびたび海外遠征に出かけています。例えば日本一になった選手がいます。その選手は日本一になることを最大の承認欲求として頑張ってきたとします。そうすると欲求が満たされ力が入らなくなることも考えられます。しかし他国の世界の選手たちを触れ合うことによって更なる承認欲求が生まれ上を目指すための新たな力が生まれます。そのために海外に行くのではないかと私は考えています。

 

 人間はとても弱い生き物です。 欲求がなければ何もしたくなくなるというのが非常に自然な状態の人間です。 このもっと強くなりたい、もっと認められたいというテニス選手としての重要な欲求を消すことなく、どんどん大きなものにしていくのがペアレンツの一番大きな役割だと思います。そのためにどんなことをしていけばいいのか。毎日毎日私は考えて苦悩し、機会を与えるようにしています。とても海外遠征などはいかせてやることはできませんが、その時その時で動機付けや自信付け、そして上を向くことの楽しさを認識させる工夫を続けています。

 

 ジュニアたちがこの先テニスとの距離をどう保っていくのか?その競技レベルにもよるところはあると思いますが、ジュニア選手としてまっすぐ頂上を目指して思い切り頑張れるわずかな時間を立ち止まることなく突き進めるようサポートしていきましょう!

 

 私は「欲張りになれ。テニスやってるから遊べないとか彼女も作ったらいけないとかそんな古臭いこというやつは無視しろ。欲しいものは何とかして手に入れろ。テニスでも強くなって、好きなことお付き合いもして、学校での勉強も頑張って、遊びたいときには思い切り遊んでテニスをやっているからこれができないとか何かを犠牲にしないといけないっていうのは無し。自分の努力でほしいもの全部手に入れろ。」 といつも言っています。 偏った教育ですがこのような教育を受けた子供がどんな選手に育っていくのか、、、私も非常に気になりますし、いつかご紹介させていただきたいと思っております。 では皆様サポート頑張っていきましょう!!

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