ITFジュニアワールドテニスツアーについてお話をしています。前回J5に参戦するにはというところまでお話ししました。
とても一般的なルートですとジュニアグランドスラムを目指すというのがITF参戦後の目標とする選手が多いと思います。そしてその後プロツアーフューチャーズ、チャレンジャーと続いていくのが一般的です。
前回はグレード1の大会に参加できるようになるためだけでもかなり大変というお話をしましたが、最高峰のジュニアグランドスラムに参戦するにはどうしたら良いのでしょうか?
簡単に言いますとエントリーした選手の中でポイントがおおよトップ70位くらいまでにいないと出場できません。その時のエントリー状況によりますのでランキング何番であれば出れるという確実なものはありませんが、大体世界ランキング50番くらいまでに入っていれば本戦ダイレクトインになるでしょう。
現時点で確認しましたら予選最後に滑り込んでいるランキング最下位の選手は男子78位、女子89位になっています。グランドスラム予選に出るためにはこれくらいのランキングが必要ということですね。そしてジュニアランキングで100位以内に入るとフューチャーズの試合に優先的に出ることができる制度があります。ジュニアのグランドスラムを何度も優勝している選手がいないのはトップに立った選手はもうジュニアを卒業してプロの世界に入っていくからなんですね。今回のフレンチオープンジュニアに出る選手の中でも既にほぼジュニアの試合に出ていない選手は多いです。グレードA、もしくはグレード1.グランドスラムくらいしか出ないという形をとっているトップジュニアは多いです。
先日アルカラス選手がマスターズを制覇し、18歳のうちに4度目のツアー制覇だと話題になりましたが、あのナダル選手は18歳の時に既に18回のツアー優勝をしていたと言いますから驚きです。まさに段違いの選手ですね💦
そのナダル選手も16歳の時から既に主戦場をプロツアーに移しており、やはり世界のトップに将来立つような選手はジュニアの頃から違うということかもしれませんね。
世界のトップ選手にとってはジュニアツアーはあくまで通過点。プロとなってからどういう選手になるのかしか見ていないということですね。ただジュニアグランドスラムを制覇した選手の中にはたくさんトップ選手となっている選手たちがいます。
以前錦織圭選手が初めてATPツアーを優勝した時、18歳になったばかりという若さでしたのでやはりトップになる選手は若い時から一味違うのでしょうね。
そしてこのツアーでどの位置まで行けるかということを基準に次のステップを決めるという選手たちも多いです。まずグランドスラムに出ることを目標として、次のステップは大学進学と考えたり、まだまだ行けそうだからプロへ、そしてトップ10に入るような選手はプロツアー参戦へなどジュニア時代の戦績で判断することが多いようです。もしくはテニスの道を諦めて一旦ラケットを置く選手もいるでしょう。
次は実際にツアーを回っている選手たちの実情をお伝えできればと思います。いろいろ大変です!!!