ジュニアテニスを考える

ジュニアテニスプレイヤーを応援する 素人目線で思ったことをつづります

相手との力の差がある試合について考える ♯22

 ジュニアテニス選手の試合を観戦していると、大きく力の差が開いたマッチメイクに行き当たることが多々あります。 その時大きく力が上回っている選手の試合について考えたいと思います。

 

 公式大会などでは第1シードの選手が1回戦を戦う際にこういう場面が訪れます。私はそういう時に第1シードの選手がどのように戦うのかを観察していろいろなことを考えてみました。

 

 当然1回戦で第1シードの選手との対戦を引き当ててしまったノーシードの選手はもう失うものはもうないという気持ちで玉砕覚悟で戦います。もう負けてもともとやれるだけやってやれ という状況になることが多いです。「勝たなければ、ミスしてはいけない」という気持ちから 「どうせ負けるならやれるだけやってやろう」という気持ちに変化が生まれます。この気持ちの変化が大きくパフォーマンスの向上につながる選手がいます。 そういう選手が第1シードの選手を危険にさらします。 試合がもつれたり、もしくは非常に競り合ったり、第1シードが負けるような試合になるのはこういうときです。

 

 しかしながら本当に強い第1シードの選手は一味違います。 強ければ強い選手ほど相手に何もさせずに、相手のペースに合わせることなく自分のプレーをこなし圧倒的なスコアで勝ち上がります。 私が注目したのは 本当に強い選手は相手がどのような選手であろうと自分のプレーができるということです。よく相手のテニスに合わせてしまうもしくは、相手のペースに引き込まれてしまうというのがあります。強い第1シードの選手はすべての選手を自分のペースに引き込みます。そして優勝へと突き進みます。

 

 そしてそこに油断だとかゆるみはありません。ましてやそこで緩んでしまっては対戦相手に失礼です。一発勝負のトーナメント戦で緩みを見せるような選手はなかなか第1シードの選手になることはできないでしょう。

 

 素人の私はこう思います。 本当に強い第1シードの選手になるまでは力では上回っている同じクラスや下のクラスの挑戦を受けるというのも大事な経験だと考えます。同じクラスには負けない、と確信できる強さを得るまでは自分より上のクラスばかりに挑戦するのではなく同じクラスとの試合もやったほうが良いと思います。練習になるから、自分よりも強い選手とやらないと意味がないからと同じクラスのマッチ練習などを回避して勝てない上のクラスの選手とばかり試合するのではなく、それこそ捨て身でやってくる自分よりランキングの下の選手ともある程度はやるべきだと感じています。

 

 いよいよ本当に上のクラスで戦いたい、とおもうときはきっと上の選手たちをポイントで上回った時かなと思います。トップシードで出場した試合で緒戦苦戦するようなケースがある場合はまだまだ、上ばかり見るのは早いと思います。

 

 全国大会へつながるような重要な試合も、6ゲーム1セットマッチというのが当たり前の状況です。思い切りやってきた格下の選手がコーナーに決まるショットを連発してきても、それでも負けないところまではやらなければならないと考えます。負けてもともとで突っ込んでくる格下選手との試合をすることは重要な意味があると思います。

 

 そして決勝まで圧倒的に勝ち上がる第1シードの選手は本当にかっこいいテニス選手だと思います。勝たなければいけない、普通にやれば勝てる、第1シードなんだから優勝するでしょ、という重圧に勝ち続けるというのはなかなか簡単なことではないと思うからです。 捨て身で挑んでくる格下選手に勝ち続けるシード選手はすごいです。

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