ジュニアテニスを考える

ジュニアテニスプレイヤーを応援する 素人目線で思ったことをつづります

サーフェスの違いについて考える ♯44

 ジュニアテニス選手が感じているサーフェスの違いを今回は 「砂入り人工芝」と「ハードコート」の2種類について考えてみたいと思います。

 

 日本でジュニアテニス選手が目指す全国大会などでは、「砂入り人工芝」と「ハードコート」のどちらかのサーフェスで行われることが多いです。この2種類は理解しておいた方が良いと感じでいます。

 

 まずはバウンドの違いについて考えます。 砂入り人工芝は私のイメージですとボールを落とすと ぼすっ というような感じです。対してバードコートでは たんっ というイメージです。ハードコートのほうがよく弾みます。砂が入っているだけあって人工芝ではボールが滑ります。ハードコートはスピンの影響を受けやすいです。コート深くにボールが入ったケースではハードコートですとよく弾むために大きく後ろに下がらないとバウンド後の落下点に入れなくなります。よって後ろに下げられたくない選手はバウンド後にボールが頂点の高さにまで上がる前にライジングで処理をすることとなります。人工芝ですとそこまで下げられることはないです。 また砂入り人工芝はしばしばイレギュラーバウンドをすることがあります。ハードコートではほぼありません。

 よって人工芝ではフラット系のスルッとボールが滑るようなショットが有効で、ボールのグリップが効くヘビースピン系のボールはハードコートで有効だといわれています。

 サーブにおいても高く弾みトップスピンよりも、フラット、滑るスライス系のサーブがより強力になるでしょう。

 

 次はフットワークへの影響を考えます。砂入り人工芝は非常によく滑ります。ハードコートに比べると足の踏ん張りがききません。またボールを追いかけた際には最初の一歩はハードコートよりも遅れるでしょう。対してハードコートは足のグリップもよく効きますので、一歩目は早く出せると思います。体育館で行うバスケットボールの選手のように きゅきゅきゅうぅう とシューズのゴムとコートの表面でこすれる音が聞こえてきます。よってコートカバーリングの観点だけで言えばハードコートのほうが広くカバーできることと思います。 また下半身の踏ん張りがハードコートではきちんと効くためパワーのある選手はよりパワーを伝えやすい環境であるとも思います。

 

 世界のスタンダードであるハードコートはスピンやパワーの影響を受けやすいコートといえるでしょう。弾道の高いヘビースピンの効いたトップスピンや、バックスピンの効いたドロップショットなども決まりやすい環境だといえます。 日本で一番多いサーフェスである砂入り人工芝はハードコートに比べるとパワーやスピンの重要性が低いのかもしれません。ただ足腰への負担が少なく少々の雨であれば試合や練習を行えるという利点もあります。

 

 世界的な日本人テニス選手が育たないのは日本にはハードコートが少ないからだと昔は言われていたそうです。たしかに、私のような素人でもこのコートの違いというのはよく分かります。極端なことを言うと本来畳の上でやる柔道を、フローリングの床でやっているような感じでしょうか?W

 

 あるジュニアテニス選手の話ですが、いままではあまり気にすることなくすべてのコートでオールコート用のシューズを使っていたそうです。しかしある時から砂入り人工芝専用のシューズを使うようになってから「このシューズでないと砂入り人工芝ではテニスができない」というくらいにシューズの重要性を認識したという話を聞きました。オールコート用のシューズではあまりに滑りすぎてやりたいことができないということです。

 また錦織選手の話でも、ラケットはどのようなラケットでもなんとかできるが、サーフェスにあったテニスシューズがないとテニスはできない、という発言があったようです。ラケットよりもシューズのほうが大切といっています。私はラケットよりも大事なのかとびっくりしました。ジュニアテニス選手もいちど本当にコートにあった良いシューズをはいてやってみるという体験も必要かもしれません。

 

 

 ちょっと奮発して高めの機能の高いシューズを使わせてみましょう$

 

 サーフェスは選択するプレー自体も変えてしまいます。各サーフェスでの経験を積みどこでも力を出せる選手を目指す必要があるでしょう。

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